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令和3年10月14日(木)
10月14日は「鉄道の日」
 明治5年(1872年)10月14日に新橋と横浜の間で鉄道が開通しました。日本の鉄道は,国の発展に欠かせない基幹産業として,また最も身近な公共交通機関として,高速化・定時化・大量化・安全化に取り組んできました。
 このことを記念して,平成6年に10月14日を「鉄道の日」と定められました。JR,民鉄(みんてつ)等の鉄道事業者とその関係者が一堂に会し,鉄道の発展を祝うとともに,鉄道が国民に広く愛され,その役割について国民の関心が高まることを願って,多彩な行事を行われています。
 さて,平成8年8月に完成した志布志町鉄道記念公園には,鉄道の歴史を後世(こうせい)に伝えるため3両の鉄道車両を展示しています。冬の時期は期間限定でイルミネーションで飾られます。
 鉄道記念公園にはC58 112,ヨ8951,キハ52 130の3両が保存されています。「C58 112蒸気機関車」は,第2次世界大戦前の昭和14年1939年2月16日に大阪工場で製造された貴重な車両です。また,大隅では志布志市だけに駅があり,志布志駅は日南線の終着駅です。大隅で唯一無二(ゆいいつむに)の志布志で学んでいることに,自信と誇りを持ちましょう。

令和3年10月13日(水)
実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな
「中身の詰まっ(つまっ)てない稲はピンと立ち,中身が熟した稲ほど実の重みで頭が下がる様子から,知識や徳を積んだ人ほど謙虚(けんきょ)な人間になること」を示すことわざに,「実るほど頭を垂れる稲穂かな」があります。とても有名なことわざなのですが,どこからきたことわざなのかはわからないようです。大辞林(だいじりん)には,次のように解説されています。
学問や徳行(とっこう)が深くなれば,かえって謙虚(けんきょ)になる。実る稲田(いなだ)は頭垂る(あたましでる)。実るほど頭を垂れる稲穂かな。
要は豊かに実った稲はその重みで頭が下がる,その様子から何らかを学び修めた人は謙虚さを兼ね備えるようになるという意味です。
稲が生長するには稲自体のもつ力だけでは成長しません。土や水,日光などいろいろな要件が揃っ(そろっ)て,時間とともに稲穂の中身が詰まっていくのです。つまり,稲自体の力に加え,直接的にも間接的にも多くのはたらきによって稲穂の中身が詰まっていくのです。
私たち人間もこれまで成長するまでに様々な支えとご縁がありここまで育ってきました。これからも,自分の目には見えないたくさんの「はたらき」に支えられて育っていきましょう。決して中身が詰まらず,ピンと反り返ったままではなく,自ら頭を下げられる存在となるべく育っていきましょう。

令和3年10月12日(火)
岐路(きろ)に立ちつつ(松下幸之助)
 動物園の動物は,食べる不安は何もない。他の動物から危害を加えられる心配も何もない。決まった時間に,いろいろと栄養ある食べ物を与えられ,保護されたオリの中で,ねそべり,アクビをし,ゆうゆうたるものである。
 しかしそれで彼らは喜んでいるだろうか。その心はわからないけれども,それでも彼らが,身の危険にさらされながらも,果てしない原野をかけめぐっているときのしあわせを,ときに心に浮かべているような気もするのである。
 おたがいに,いっさい何の不安もなく,危険もなければ心配もなく,したがって苦心(くしん)する必要もなければ努力する必要もない,そんな境遇(きょうぐう)にあこがれることがしばしばある。しかし,はたしてその境遇から力強い生きがいが生まれるだろうか。
 やはり次々と困難に直面し,右すべきか左すべきかの不安な岐路(きろ)にたちつつも,あらゆる力を傾け,生命(いのち)をかけてそれを切りぬけてゆくーそこにこそ人間として一番充実した張りのある生活があるともいえよう。
 困難に心が弱くなったとき,こういうこともまた考えたい。