Skip to content

 「環境が人を作る」という言葉があります。また,「環境が人を育てる」という言葉もあります。
 「環境」とは,人や生き物を取り囲んでいる周りの世界であり,一般的には自然環境,社会的環境,文化的な環境,学習環境などという形で使われています。
 では,身近な『学習環境』とは,どのようなことでしょうか。 『学習環境』とは,教室内の明るさや耳に入ってくる音,物の配置,掲示物の配色などを含めた教室の状況の事を言い,「整った学習環境」とは,学習する者が学習に集中できるように最適な状態に保たれた状態のことを言うのです。
 教室は,君たちが1日の中で最も長い時間を過ごす場所です。清潔な教室で整理整頓されている教室は,とても気持ちが良く,居心地の良さを感じさせるだけでなく,落ち着いて学習をすることができます。
 では,今,君たちの教室は整理整頓されていますか。「あるべき物が,あるべき所に」整然と置かれていますか。自分のカバン棚のカバンは綺麗に置かれていますか。シューズ袋が床に落ちていませんか。机の中は,整理整頓されていますか。
 教室は,決して一人で生活する場ではありません。30名以上のトラスメイトにとって居心地の良い環境でなければなりません。
 そして,そのような環境を創るには,一人ひとりが自分に与えられたスペースの整理整頓を心がけ,共有の場をいかに「気持ちよく使えるか」を考え,互いに気遣いすることで「整った学習環境」が創られるのです。
 つまり,「環境が人を作る」「環境が人を育てる」と言われますが,その環境を作るのは人なのです。一人ひとりが,ほんの少しだけ周りに気を配るだけで教室は居心地の良い場所になります。挑戦してみてください。

 今日は,昨日に続いて挨拶について話をします。以前も紹介しましたが,挨拶の「あい」には,心を開くという意味が,「さつ」には,その人の心に近づくという意味があるそうです。
 つまり,挨拶とは,自分の心を開き,相手の心を開かせ,相手の心に近づいていく最も簡単で積極的な行為なのです。
 挨拶は「あなたの事を知りたいです。私の事もよろしくお願いします」という人間関係を始めるための第一歩でもあるのです。自分では挨拶をしているつもりでも,小さい声で「おはようございます」とかお辞儀をするだけでは,相手の人に思いが伝わる挨拶とは言えないのです。相手の目を見て,元気よく,心を込めてするのが挨拶なのです。
 また,社会人なら挨拶ができて当たり前だと思われます。挨拶の仕方によって自分の事や自分が働く職場の事が評価されることもあるのです。例えば,今,君たち一人ひとりの挨拶によって君たち一人ひとりが,そして学校が評価されているのです。
 挨拶のキーワードは,「いつでも」,「どこでも」,「全ての人に」です。挨拶は,挨拶をしてくれる人や挨拶を返してくれる人だけにするものではありません。挨拶を返してくれない人でも,続ければ必ず挨拶を返してくれるようになるものです。
 挨拶は,挨拶をするタイミングも大切です。できるだけ相手より先に,自分から挨拶をすることが基本です。
 また,挨拶は,続けることも大切です。挨拶をしたりしなかったりすると,「今日はどうしたのかな」「何か嫌な思いをさせたかな」というように,相手に無用な気遣いをさせてしまうことになります。 笑顔で元気よくあいさつをすることで,相手はともかく自分自身も元気が湧いてくるものです。
 『志布志中学校』=「挨拶の良い学校」をみんなで目指しましょう。

「おはようございます。」「こんにちは。」。『あいさつ』はたった一言だけど,その人の人生を変えてしまう力があると言われます。
 「芸人としての才能がないから辞めさせよう」と演出家の一言である青年が劇場から追い出されそうになった時に,「彼のあいさつは気持ちがいい。辞めさせないで!」と青年を守る声が上がり,無事,若い青年は芸人を続けることができたそうです。この話は,後のスーパースター,萩本欽一さんの修業時代の実話です。
 私自身数年おきに引っ越しを繰り返す生活の中で『あいさつ』を通して多くの方々と親しくなり,助けられてきたと思っています。
 私は,10数年一緒に暮らしてきた犬との散歩途中に出会う近所の人たちに「おはようございます」「こんにちは」と笑顔で元気良くあいさつするように心がけました。あいさつが返ってこなくても気にせず,毎日あいさつを繰り返しているとあいさつが返ってくるようになり,あいさつがきっかけで多くの方々と親しくなったものです。
 校門前であいさつをするようになって10年以上が経ち,「あいさつ」を続けた結果,多くの生徒を知ることができ,多くの生徒に少しづつ近づけたと思っています。  また,笑顔で元気よくあいさつをすることで,相手はともかく自分自身が元気になり,自分の生活に力が湧いてくるような気がしています。
 君たちも実社会で仕事をするようになれば,「おはようございます。」「こんにちは。」等の『あいさつ』がどれほど大切か気付づくことでしょう。いや,痛感することでしょう。
 『あいさつ』は,顔の表情や声の大小,タイミングなどで微妙に相手に与える印象が違ってくるものです。それは人から教えられたり,本で読んだりしても身に付くものではありません。日常生活の中で繰り返すことで感覚で身についていくものなのです。今,『あいさつ』という道具を使って,将来必要な力を身に着けてください。