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 今日は,『心のものさし』という事について話をします。
 人は,心の中に『ものさし』を持っていて,周りの人や物事をその『ものさし』で測って,判断したり決めたりしているものです。
 その『ものさし』は,測るものや比べるものによってに数えきれない種類があり,人によって目盛りの長さや大きさも異なっているのです。
 しかし,人はみんな周りの人が自分と同じ『ものさし』を持っていて,自分の『ものさし』で測ったものが「正しい,当たり前だ」と考えてしまうのです。
 特に,言葉の受け取り方,感じ方の『ものさし』は人によって大きく異なるものです。例えば友だちから「なるべく早く手伝って」と頼まれた時,「なるべく早く」の受け取り方は人それぞれ違うものです。自分の『ものさし』の中で「なるべく早く」頼まれた事を始めても感謝される時もあれば,なぜか「早くお願い」と催促されて嫌な気分になる時もあると思います。なぜなら「早い」という言葉の捉え方も人によって違うからです。
 このように人によって,同じ言葉であっても考え方や受け取り方が違う,つまり『心のものさし』が一人ひとり違うという事を知る事が大切なのです。
 今,君たちは合唱曲を創る活動を行っています。隣の友だちは「何を考えながら歌っているのかな」と考えながら歌う事も友だちの「心のものさし」を知り,人間関係を創るきっかけになると思います。

 以前,ある学校の先生から『歌声は,つながる』という言葉を聞いた事があります。
 この言葉は,「校内に響く歌声が3年生から2年生へ,そして1年生へと伝統としてつながる。引き継がれる。」という事を言い表しているのだそうです。
 また,その学校の先生は,音楽室が3階にあり,この時期になると合唱練習をする歌声が1階にある職員室に『歌声がまるで滝を流れる水のように降って来て,毎時間心があらわれる思いです。』と教えてくださいました。
 今,君たちの合唱練習の歌声を校長室から聞いていると,一昨年より去年,去年よりも今年と2階の音楽室から「歌声が降って来る」という状況に近づいてきていると思います。
 実は,『歌声は,つながる』にはもう一つ大きな意味があります。声の質も声の高さも声量も異なる君たちが合唱曲を創り上げることによって,一人ひとりの歌声が君たちの心を繋ぎ,目には見えない学級と言う大きな心の輪を創り上げてくれるのだそうです。
 各学級では,合唱コンクールを迎えるまでに様々な葛藤がある事だと思いますが,互いの心のぶつかり合いが互いの心を結ぶ接着剤になると考えて,あと約2週間『滝のように降る歌声』を目指して頑張ってくれることを期待しています。

 1学期もあと1カ月となり,この時期どこの中学校でも合唱コンクールが開催され,校内に歌声が響く季節を迎えています。
 今,学級では7月13日の合唱コンクールへ向けて「学級が一つになって歌声を創ろう」という目標を立てて頑張っている事だと思いますが,中には歌が苦手で「難しいな」と感じている人もいる事だと思います。
 今日は,日常の学校生活に役立つと共に歌声を揃え,合唱を創り上げる方法を紹介します。
 歌声を合わせるとは,「母音」や「子音」,そして「発音」を揃える事になりますが,歌声を揃えるには,まず声を出す準備段階から「合わせる」という気持ちが必要だそうです。
 第一段階として,まずみんなで同じリズムで呼吸を揃えて音を出すという意識を持つ事が大切だと言われています。
 次に,「発音と発声が上手く取れているか」常に友だちの歌声に耳を傾け,周りの友だちの思いを意識しながら,歌う事が大切だそうです。
 この事は,「歌声を揃え,合唱コンクールを成功させる」という目標を達成するのに役立つだけでなく,周りの友だちの事を理解することに繋がり,「だれにとっても居心地のよい学級づくり」にも役立つ事なのです。
  ぜひ,歌声を揃える活動を通して,友だちを理解し,互いに力を合わせる事の大切さを学んでください。
 今日「8時5分生徒玄関通過,8時10分着席100%」11日目達成,今日から目標20日へ向けて新たなスタートです。