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令和3年10月6日(水)
歩くことをあきらめる赤ちゃんはいない
 はいはいを卒業して,つかまり立ちを始めた赤ちゃんは,自分の意志で歩こうとします。当然ですが,うまく歩けません。よちよちと一歩踏み出した途(と)端(たん)転びます。これは明らかな失敗です。健康な人なら誰しもできる「歩く」という動作が,まともにできないのですから。
 でも,赤ちゃんは転んだ自分を,「かっこ悪い」と恥ずかしがることはありません。「どうせ自分には才能がない」とがっかりすることもしません。「歩くのは向いていないから,やめよう」とあきらめることもありません。頭からドテッと派手に転んだ赤ちゃんは立ち上がり,何度でも歩こうとします。
 これは,私たちの本来の姿です。皆さんの元々の姿です。
 皆さんは,自信をもって生まれてきました。歩く,しゃべる,ものを食べる,笑いかける。
 赤ちゃんにとって「初めてのこと」は無数にあります。でも,赤ちゃんはそのすべてに挑戦し,そのすべてに失敗し,それでも成功するまで何度でも挑戦します。
 なぜなら,失敗は恥ずかしくないから。なぜなら,「できる」と自分を信用しているから。なぜなら,自信があるから。
 皆さんも,そんな赤ちゃんでした。そう,皆さんはしっかりと自信をもって生まれてきたのです。
 「これをしたい」と自分で思ってチャレンジして,失敗し,それでも何度もチャレンジする。そうやってチャレンジを繰り返して,いろいろなことができるようになっていくのです。
 そう,皆さんは,もともと失敗してもあきらめず,チャレンジする力を持って生まれてきたのです。

令和3年10月5日(火)
中学の勉強は,人生で築くピラミッドの土台
何かに挑戦して結果を出す成功体験は,人に自信を付け,また新しい挑戦に向かうやる気も引き起こしてくれます。たとえそれがどんなに小さな成功体験でも,いくつも重ねれば,やがて大きな挑戦もできるようになってきます。
中学生が一番手っ取り早くできる成功体験といえば,勉強で成果を出すことです。それも,最初は小さな成功体験で構いません。その積み重ねが大きな結果につながってきます。
勉強は,そうやってピラミッドのように積み重ねていくものですが,中学3年間で築く土台は,その後の人生にも大きく関わります。中学3年間で土台が半分しかできなかったら,その上に重ねるピラミッドは半分以下になってしまうのです。だから,中学時代には,できる限り大きな土台を作ってください。
中学で学習する因数分解も二次方程式も,社会に出たら,ほとんど使う機会はありません。しかし,「因数分解や二次方程式を勉強しなければよかった」と後悔する大人はいません。大人になってから「因数分解,やったよね」と言いながら,後悔するどころか少し誇らしげに言えるような気がします。「頑張って解けるようになった」という自分の成功体験こそ,意味があると思います。努力が実る体験は,自信につながるのです。
今,努力して結果を出す経験を重ねて,挑戦できる力を身につけていけば,将来どんな道を選んだとしても,必ずプラスに働きます。ですから,志布志中学校の生徒の皆さん,「あきらめないでください!!」

令和3年10月4日(月)
いま始まる新しいいま
川崎 洋(ひろし)
心臓から送りだされた新鮮な血液は
十数秒で全身をめぐる
わたしはさっきのわたしではない
そしてあなたも
わたしたちはいつも新しい
さなぎからかえったばかりの蝶が
生まれたばかりの陽炎(かげろう)の中で揺れる
あの花は
きのうはまだ蕾(つぼみ)だった
海を渡ってきた新しい風がほら
踊りながら走ってくる
自然はいつも新しい
きのう知らなかったことを
きょう知る喜び
きのうは気がつかなかったけど
きょう見えてくるものがある
日々新しくなる世界
古代史の一部がまた塗り替えられる
過去でさえ新しくなる
きょうも新しいめぐり合いがあり
まっさらの愛が
次々に生まれ
いま初めて歌われる歌がある
いつもいつも
新しいいのちを生きよう
いま始まる新しいいま

 もし,私たちが新しい気持ちで生きるなら,今まで見えなかったもの,気づかなかったことが見えるかもしれません。新鮮な気持ちで日々を生き,新しい世界へ進んでいきましょう。