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 2学期も今日を含めてあと二日となり,冷たい風をきって自転車で登校する生徒たち,防寒着も着けずに歩いて登校する生徒たち等の姿を見ていると「今日も頑張ろう」という元気をもらっています。
 また,校門下で登校指導していると,志布志小学校の方から歩いて登校してくる生徒たちが遠くから「おはようございます」という挨拶をしてくれたり,中学校通りを登校してくる生徒たちがいつも笑顔で挨拶をしてくれたり,自転車で登校する生徒たちが「おはようございます。」という挨拶だけでなく,「ありがとうございます。」という言葉を贈ってくれたりと,毎朝お心温まる時間を過ごしています。
 挨拶は,『相手の心の扉を開くカギ』と言われます。また,『心のドアは内側からしか開けられない』とも言われますが,挨拶を繰り返すことで,今まで開かなかった扉が開いた瞬間,言葉に例えられない喜びを感じるものです。私は,この言葉を聞いて,『なるほど,本当だな』と思うことがよくあります。
 周りの人に対して「一歩近づいてみよう」「自分の事を分かってもらおう」とするその思いが心の扉を開ける大きな力になり,『挨拶』というカギによって心の扉が開かれるのです。
 明日は,令和元年最後の『四の日挨拶運動』の日です。今,君たちの挨拶を楽しみに校門に立ってくださる地域の方々がたくさんいらっしゃいます。明日の朝も寒い事が予想されますが,ぜひ,君たちの元気な挨拶を地域の方々,友達,先生たちにプレゼントしてください。明日,校門周辺がいつも以上に挨拶で溢れることを期待しています。

 君たちは,小学校の卒業文集の『将来の夢』というコーナーにどんな夢を書きましたか。そして,その夢を今も持ち続けていますか。
 君たちは3年後,全員が中学校を卒業していますが何をしていると思いますか。3年後の姿を思い描けていますか。
 もし,今,将来の姿を夢として描けずに生活しているとすれば,地図も持たずに旅をしているようなものです。将来の自分の姿,夢を思い描く事がこれからの生き方の目的地になります。目的地が決まれば,そこへ行くための手段や方法を考え,地図に描く事ができます。そして,目的があるからこそ「今何をするべきか」が分かるのです。
 以前,ある高校の先生の話を聞く機会がありました。その先生は,幼い頃からプロのスポーツ選手を目指して,努力をしてきたそうですが,大学生の時にある高校のコーチとして部活動の指導をする機会をもらえたそうです。その時,その高校の監督さんの指導する姿,生徒に接する姿,生徒たちに語り掛ける姿に魅かれて,高校の教師を目指すことになったそうです。
 高校のコーチを依頼された事や高校の監督さんとの出会いは,今までプロのスポーツ選手を目指して努力してきたからこそ得られた出会いであって,何の努力もなくして偶然に人生を変えるような機会や人に出会う事はありません。
 3年生は,あと数ヶ月で,2年生は約1年後,1年生は約2年後,人生初めての進路選択の時を迎えますが,「3年後どこで何をしていますか」と聞かれたら,自信をもって夢を語れる自分であってください。そして,夢実現のために努力を続ける志中生であってください。

 先日,本を読んでいたら『人生に無駄なことなんか,ひとつもない。生きるってことは,いろいろ経験すること。その時は,自分とはまったく関係のないことのようでも,その経験が大切に思える時がきっとくる。』というピアニストのフジ子・ヘミングさんの言葉を見つけました。
 君たちは今,学校で教科の学習と学級活動や総合的な学習の時間,学校行事などを学習していますが,君たちの中には,「こんな勉強が,将来何に役立つのだろうか。」等と考えている人がいるのではないでしょうか。
 また,決められた時間までに登校する等「時間を守る」事や昼休み終了後に急いで掃除場所に行き「無言作業」を行うこと,「挨拶運動」や「ほうきの目運動」等のボランティア活動に参加する事に「何で守らなければならないのか」「参加しなくても誰かがしてくれるだろう。」と疑問を感じている人がいるのではありませんか。
 確かに,今学校で学習している事は,すぐに役立つ事は少ないかも知れませんが,今,様々な事を学習する事で自分に合った「学習方法」を学び,将来の夢実現の大きな力を身に付けているのです。
 また,「時間を守る」事や無言で清掃活動に取り組む事,ボランティア活動に参加する事は,君たちが将来社会の一員として生きていくための「マナー」や「生き方」を学習しているのです。
 つまり,今君たちが行っている事には「何一つ無駄な事はない」のです。必ず,将来「やっておけば良かった」「やっていて良かった」という時が来ます。だから,今という時を大切に,一生懸命頑張ってほしいのです。