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 明日7月7日は七夕です。七夕は,君たちも知っているように織姫・彦星の星物語でもあります。7月7日はまだ梅雨の最中で星空もよく見えないことが多いようですが,鹿児島では旧暦で8月に行われることが多く,そのころには天の川を含めた星空もきれいに見えるものです。
 君たちは,七夕というと幼い頃,五色の七夕飾りと自分の願い事を短冊に書いて飾ったことを思い出すことと思います。
 実は,竹に短冊をつるして願い事をするようになったのは,江戸時代からだと言われています。習いごとをする人や,寺子屋で学ぶ子どもが増えたので,織姫・彦星の星物語に合わせて,年に1度,願い事をするようになったのだそうです。
 3年生の学年職員室の前には,七夕飾り用の竹が準備されています。「もう中学生だから,そんな子供みたいなことはしたくない」という人もいるかもしれませんが,学校に1学期,2学期,3学期と節目があるように,昔の人たちは,七夕を元旦や雛祭り,5月の節句と同じように1年の中の1つの節目として,来年の七夕までにできるようになりたいと考えたことを「願い事」として短冊に飾ったのだと思います。
 あと2週間で1学期が終わろうとしていますが,1学期を振り返り,3年生は1年後どんな高校生活を,2年生はどんな最上級生に,1年生はどんな先輩になりたいという願いを立てて,忘れかけている幼心に帰って七夕飾りと一緒に「願い事」を書いた短冊をつるしてみてはどうですか。幼い頃とは違った中学生だからこその「七夕」ができると思います。

 昨日,1日をポジティブな気分で過ごすためにも,何か一つ自分にしかできない『朝活』に挑戦してほしいということを話をしましたが,ポジティブな気持ちで朝を迎えるには,前日の夜の過ごし方が大きな『鍵』となります。
 では,どのような夜の過ごし方をするとポジティブな気持ちで朝が迎えられるのでしょうか。
 以前,家族や友だち等全ての人たちを感謝の対象として,毎日寝る前に1~2分間,感謝する時間を設け,些細な事も含めてノートに書くという実験を行ったところ,実験に参加した人たちは,実験前よりも人生をポジティブに評価できるようになるだけでなく,意欲的に物事に取り組めるようになったり,周りの人に優しく接することができるようになったり,手伝いやボランティア活動に積極的に参加できるようになったということを紹介しました。
 人は,生活の様々な場面で周りの人に対して「感謝」し,その思いを言葉や態度で表すものですが,周りの人の優しさや親切に気付かずに「感謝」を伝えるタイミングを失ってしまう事がよくあるものです。
 そこで,1日を振り返る「感謝の時間」を設け,些細な事でも感謝したことをノートに3つ書き出し,その時の自分の想いや相手の想い・表情を思い浮かべることで,自分は「周りの人に支えられ,生かされている」ことが実感できるようになるのだそうです。そして,明日への意欲が湧いてくるのだそうです。
 ぜひ,君たちが今年から始まった「生活の記録」の一部に3つの感謝を書き出し,次の日の朝,ポジティブな気持ちで登校し,校内が様々な『朝活』でいっぱいになることを心から期待しています。

 斎藤茂太さんの言葉に『朝の出だしをポジティブに始めれば,一日をポジティブな気分で過ごせる。反対にネガティブな思いで始めてしまうと,何もかもマイナスモードに入ってしまう。』という言葉があります。
 また,大渡順二さんの言葉に『朝は三分早く起きて新聞を読み,コーヒーを楽しみ,余裕を持って会社の門をくぐりたまえ。朝をベストコンディションにしておくことは,長い人生随分違いが出てくるよ。』という言葉があります。
 君たちは,朝,どんな思いで起きていますか。朝,家を出る時にどんな思いで学校へ向かっていますか。斎藤茂太さんや大渡順二さんの言葉にあるように人は,朝の過ごし方一つでその日の過ごし方が,人生が変わるものです。
 余裕を持って登校し,友だちと昨夜のテレビ番組について話をしたり,読みかけの本を読んだり,友達を誘ってあいさつ運動に参加したりしながらゆっくりとした時間の中で1日をスタートするのと,生徒会が呼びかけている登校時刻前後に登校し,慌ただしく1日をスタートするのとでは,授業へ取組む気持ち等心の持ち方がだいぶ変わってくると思うのです。
 以前,『朝活』という言葉を紹介しました。『朝活』とはその言葉通り,「朝の時間を利用して,普段できない活動をしよう。朝の時間を好きなことに活用しよう。」というものです。1日をポジティブな気分で過ごすためにも,何か一つ自分にしかできない『朝活』に挑戦してみてください。