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 今週も授業参観をさせてもらっていますが,君たちの授業を参観させてもらいながら,気になっていることがあります。
 「声のものさし」という言葉を知っていますか。声の大きさには,「時と場所に応じた声の大きさ」があり,それを表すのが「声のものさし」だと言われます。
 話す相手の人数や場所に応じて声の大きさや強弱を意識し,変えることが相手を思いやるマナーでもあります。
 例えば,教室で発表する時に教室全体に声が届かなければ,せっかくの発表した内容が伝わらないし,1対1のペア学習では,隣のペアが話しづらくなる声の大きさは,学習の雰囲気を壊してしまいます。
 指名されて発表する時の声は小さいのに,グループ学習になると声が大きくなり,隣のグループの話合いの邪魔をしてしまうだけでなく,教室中に響く大きな声になってしまい,学習の雰囲気を壊してしまことに繋がってしまうのです。
 また,公共の場所などで場にふさわしくない大声は,そこにいらっしゃる方々の時間や楽しい雰囲気をも壊してしまうことにもなってしまいます。
 今,君たちは学校という社会の中で,将来,社会人として生きていくためのマナーを学習しています。学校生活の中には,教室での学習,体育館や校庭での学習,一人での学習,ペアでの学習,グループでの学習と数多くの学習の場があり,その場と時に応じた声の大きさ,つまり「声のものさし」が求められるのです。
 また,「声のものさし」を身に付けることが,相手や時を共にする人々を思いやるマナーとなり,社会人となった君たちを支える大きな力となると思うので,ぜひ,「声のものさし」を意識した生活を心がけてください。

 君たちは,4月,今の学年に進級した時に,また,9月,新学期を迎えたときに学習面や生活面の「目標」を立てたことだと思います。では,その目標を実現すためにどんな努力をしているか思い出して下さい。君たちの中には努力した結果,成果が出て喜んでいる人もいると思います。その反対で,努力したけれど,結果が出ず悔しい思いをしたり,悲しい思いをしている人もいると思います。
 そこで今日は,囲碁棋士の藤沢秀行さんの『自分がどんなに努力しても,すぐに結果が出るとは限らない。結果にこだわりすぎると安全な道を選び,進歩は止まってしまう。』という言葉を紹介したいと思います。
 この言葉は,自分の目標に向かって努力を続けることは非常に難しいことであり,人は結果をすぐに求めるあまり,「今,何をするべきなのか」を見失い,安易な方法を選びがちであるという事を言っているのです。
 3年生は,実力テストが終わり,それぞれの結果を見つめながら初めての進路選択の在り方や今までの受験勉強の成果や課題等色んなことを考えていることだと思います。
 大切なことは,結果に打ちのめされて「今からでは」と考えるのではなく,「今からでも」と考え,「すぐに結果が出るとは限らない。でも,必ず結果は出る。」という言葉を胸に,自分を信じて,進路実現へ向けての学習を毎日継続することです。
 「15の春を笑顔で」を合言葉に,頑張れ145名のマラソンランナー。心から応援しています。
 

 11月4日(日)に,地域のクリーン大作戦に参加し,君たちが登下校に使っている約8kmの通学路のごみ拾いを行いました。当日は,ごみを拾いながら歩いたので約1時間30分もの時間を費やしてしまいましたが,たばこの吸い殻や,紙くず,ビニール袋,そしてペットボトル,ビールやコーヒーの空缶等,家に帰り着いた時にはごみ袋が二袋になっていました。
 クリーン大作戦に参加しながら,「なぜ,道路にビールの空き缶が落ちているのか」「なぜ,こんなにたばこの吸い殻が道路に落ちているのか」と考えさせられました。
 県内のある中学校の生徒会が,「歩いて登校」と「地域の美化活動」の一環として,週に1日,全校生徒が家からコンビニ等のビニール袋にごみを拾いながら登校するという活動を行いました。                                                                                                      最初は,なかなか軌道に乗らず,生徒会が前日の下校時間に呼びかける日々が続きましたが,回を重ねる毎に一人,一人と参加する生徒が増え,集められるごみの量や種類に対して「なぜ」という疑問を訴える生徒が多くなり,その思いを学校だけでなく地域へも発信することが必要だと考え,保護者や地域を対象とした「ごみを捨てないようにしよう」という広報紙の作成と配布,そして,立て看板作成へと活動が広がっていったそうです。
 今回紹介した中学校の生徒たちは,歩いて登校したり,自転車で登校することで,自分たちの住む街の課題に気付き,中学生でも社会に貢献できる事はないかと考え,活動を校内から校外へと広げることができたのです。
 歩いて登校したり,自転車で登校すること,つまり「自力登校」は,君たちに多くの事を学ぶ機会を与えてくれます。
 ぜひ,車での送迎「DOOR to DOOR」ではなく,途中で車を降りて1kmでも500mでも歩いて登校してみませんか。