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平成30年10月29日(月)

「おはようございます。」「こんにちは。」。『あいさつ』はたった一言だけど,その人の人生を変えてしまう力があると言われます。
 「芸人としての才能がないから辞めさせよう」と演出家の一言である青年が劇場から追い出されそうになった時に,「彼のあいさつは気持ちがいい。辞めさせないで!」と青年を守る声が上がり,無事,若い青年は芸人を続けることができたそうです。この話は,後のスーパースター,萩本欽一さんの修業時代の実話です。
 私自身数年おきに引っ越しを繰り返す生活の中で『あいさつ』を通して多くの方々と親しくなり,助けられてきたと思っています。
 私は,10数年一緒に暮らしてきた犬との散歩途中に出会う近所の人たちに「おはようございます」「こんにちは」と笑顔で元気良くあいさつするように心がけました。あいさつが返ってこなくても気にせず,毎日あいさつを繰り返しているとあいさつが返ってくるようになり,あいさつがきっかけで多くの方々と親しくなったものです。
 校門前であいさつをするようになって10年以上が経ち,「あいさつ」を続けた結果,多くの生徒を知ることができ,多くの生徒に少しづつ近づけたと思っています。  また,笑顔で元気よくあいさつをすることで,相手はともかく自分自身が元気になり,自分の生活に力が湧いてくるような気がしています。
 君たちも実社会で仕事をするようになれば,「おはようございます。」「こんにちは。」等の『あいさつ』がどれほど大切か気付づくことでしょう。いや,痛感することでしょう。
 『あいさつ』は,顔の表情や声の大小,タイミングなどで微妙に相手に与える印象が違ってくるものです。それは人から教えられたり,本で読んだりしても身に付くものではありません。日常生活の中で繰り返すことで感覚で身についていくものなのです。今,『あいさつ』という道具を使って,将来必要な力を身に着けてください。