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 今週,2年生と3年生の学年弁論大会が行われ,各学級から選ばれた代表者が体育館のステージに立ち,大きな緊張感とたたかいながら自分の思いを必死に伝えようとする姿に心を打たれました。
 当日,各学級から選出された8名の代表者は,「体験から学んだこと」「友だちとは」「生きる支えになっている言葉」「将来の夢」「時間とは」等について,自分の考えを原稿用紙1枚から2枚にまとめ,具体的な事例を交えながら堂々と発表してくれました。
 また,会場で同級生の発表を聞く生徒の中には,うなづきながら聞き入る姿も見られ,発表者だけでなく聞き手の態度も昨年度の弁論大会よりもはるかに充実したものだったと思います。
 日頃,友だちとの会話は,何も考えなくてもいろんな言葉が泉のように湧き出てくるのに,いざ,人前で自分の考えを発表しようとすると言葉が出てこないという経験をしたことはありませんか。また,緊張のあまり顔が赤くなったり,手足が震えたりした経験はありませんか。
 人前で自分の考えを発表することは非常に難しいことですが,聞き手が,「うんうん」とうなづいてくれたり,「ほぅ」と感心してくれたり,「なるほど」と同調してくれる等の雰囲気を創ってくれると安心して発表しやすくなるものです。
 逆に,隣の人とこそこそ話をしたり,手遊びをしたり,居眠りをしたりする姿が見えると自分の発表が「面白くないのかな」「間違ったことを言っているのかな」と不安になったりするものです。
 弁論大会や集会活動という特別な場だけでなく,誰でも「安心して意見が言える」環境を創っていくことが,一人一人の表現力を高めるだけでなく学級の力を高めることにつながると思っています。
 1年生は,来週,初めての弁論大会を経験することになりますが,発表者と聞き手が協力して素晴らしい弁論大会を創り上げてくれることを心から期待しています。

 先週の日曜日には,潤ケ野小学校,森山小学校で小学校と校区の合同運動会が開催されました。
 当日は,晴天で絶好の運動会日和でしたが,夏の日がぶり返したのではないかと思われるような暑さの中で学校と地域が一つになって競技が行われていました。
 そんな中で,地域の一員として中学生が地域に貢献している素晴らしい光景を目にしたので紹介します。
 地域と小学校の合同の運動会の場では,中学生が競技役員として,そして集落の選手として暑いの中,一生懸命頑張っている姿が多く見られ,地域の公民館長さんや小学校の先生方から「中学生が役員として,選手として手伝ってくれるので非常に助かります。ありがたいです。」という感謝の言葉をいただきました。
 特に,役員をしている生徒たちは,暑い日差しの中で地域の競技役員だけではなく,小学校の競技の役員の手伝いも笑顔で頑張っている姿はとても感動的で心温まる一コマでした。
 来週は,台風の動きが心配ですが、志布志小学校と香月小学校,安楽小学校,田之浦小学校で運動会が行われます。当日は,各小学校の卒業生として,そして地域の一員として,参観するだけではなく「何か手伝えることはないか」と考えて,母校にそして地域に貢献する姿が多く見られることを心から期待しています。

 今日は,私が小学校に勤めていた時に担任した一人の男の子の事を紹介します。彼は,小学校3年生からソフトボール少年団に入っていましたが,同級生二人になかなか勝てず悔しい思いをしていたようでした。
 その彼が,5年生に進級した日から朝7時に学校に登校し,7時15分~50分まで朝のランニングを始めたのです。どんなに暑い日も寒い日も,雨が降った日は体育館を,まるで時計のように登校して,毎日35分間,卒業式の前日まで走り続けたのです。
 やがて,彼の努力は実を結び,友だち二人に短距離走でも長距離走でも肩を並べられるようになり,6年生の2学期には市の陸上記録会の学校代表選手に選ばれるほどになったのです。
 彼は,朝のランニングを続けるために,夕方,ソフトボール少年団の練習が終わると急いで家に帰り,夕食とお風呂を済ませ,約2時間の宅習をして11時前には布団に入り,次の日は朝6時に起き,身支度と朝食を済ませ,本当に時計のように6時50分には家を出発していたので,家の人は,彼の動きを見て時間が分かるほどだったそうです。
 私は,約30年前に担任した男の子が見せてくれた『朝活』の姿を通して『まず,一歩を踏み出すこと,そして,それを続けること』が夢を掴む一番の近道であり,自分を信じる力になることを教えられました。 今,君たちは,「挑戦してみたいこと」「できるようになりたいこと」を必ず持っているはずです。「やっても無理だろう」とか「続かない」とか考えて諦めずに,『まず今日1日頑張ろう』と考えて継続すれば,必ず夢と自信を掴むことができると思います。
 まず,今日に,そして明日に挑戦してみてください。