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『「守株待兎」(しゅしゅたいと)』

令和2年10月20日(火)
「守株待兎」(しゅしゅたいと)
 皆さんは,「守株待兎」(しゅしゅたいと)という言葉を聞いたことがありますか。では,童謡「待ちぼうけ」は知っていますか。童謡「待ちぼうけ」は「守株待兎」の逸話を元にして作られました。
 昔,中国の宋という国にある農夫がいました。その農夫は,毎日いやいやながら農作業をしていました。その農夫の畑の隅に木の切り株がありました。ある日そこに走ってきたウサギがぶつかり,首の骨を折って死んでしまいました。「しめしめ。今日は,何もしていないのにウサギを手に入れたぞ」と喜んだ農夫は,次の日から鍬(くわ)を捨て,またウサギがこないかと待ちました。しかし,別のウサギは来ませんでした。来る日も来る日も待っていたために,畑には作物が実らず,国中の笑い者になった,という逸話です。
 北原白秋作詞・山田耕筰作曲の「待ちぼうけ」の歌詞は次の通りです。(紹介する生徒は,是非歌ってください)
待ちぼうけ 待ちぼうけ
ある日せっせと 野良(のら)かせぎ
そこへ兎(うさぎ)が飛んで出て
ころり ころげた 木のねっこ
待ちぼうけ 待ちぼうけ
しめた これから寝(ね)て待とか
待てば獲(え)ものは 駆(か)けて来る
兎ぶつかれ 木のねっこ
待ちぼうけ 待ちぼうけ
昨日(きのう)鍬(くわ)とり 畑仕事(はたしごと)
今日は頬(ほお)づえ 日向(ひなた)ぼこ
うまい伐(き)り株(かぶ) 木のねっこ
待ちぼうけ 待ちぼうけ
今日(きょう)は今日はで 待ちぼうけ
明日(あす)は明日はで 森のそと
兎待ち待ち 木のねっこ
待ちぼうけ 待ちぼうけ
もとは涼しい黍畑(きびばたけ)
いまは荒野(あれの)の箒草(ほうきぐさ)
寒い北風 木のねっこ
 「守株待兎」(しゅしゅたいと)は,日本のことわざ「棚からぼた餅」と似た意味です。努力をせずに幸運にありつきたい人間の本音を表したことばです。志布志中の生徒の皆さんは,努力せず待つ姿勢では無く,勉強でも,運動でも自分から求めて努力することで何か大切なものを得ることが出来るようにしましょう。