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『二度とない人生だから』

 令和2年6月18日(木)
「二度とない人生だから」
 今日は坂村真民(さかむら しんみん)の「二度とない人生だから」の詩を紹介します。
 二度とない人生だから
一輪の花にも 無限の愛を 注いでゆこう
一羽の鳥の声にも 無心の心を かたむけてゆこう
二度とない人生だから
一匹のこおろぎでも ふみころさないように こころしてゆこう
どんなにか よろこぶことだろう
 二度とない人生だから
  一ぺんでも多く 便りをしよう
  返事はかならず 書くことにしよう
 二度とない人生だから
  まず一番身近な者たちに できるだけのことをしよう
  貧しいけれど こころ豊かに接してゆこう
 二度とない人生だから
  つゆくさのつゆにも めぐりあいのふしぎを思い 足をとどめて見つめてゆこう
 二度とない人生だから
  のぼる日しずむ日 まるい月かけてゆく月
  四季それぞれの 星々の光にふれて わがこころを あらいきよめてゆこう
 二度とない人生だから
  戦争のない世の 実現に努力し そういう詩を 一篇でも多く 作ってゆこう
  わたしが死んだら あとをついでくれる 若い人たちのために この大願を 書きつづけてゆこう