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平成30年5月21日(月)

 小学生の頃の話です。兼業農家で育った私は,よく両親から鹿児島弁で「若い時の難儀は買うてでもせい」とよく言われたものです。両親から「学校から帰ったら牛の世話をしておくように」「今日は,学校が休みだから畑の草を取ってくれ」等と手伝いをよく頼まれるものでした。
 私は,学校帰りや休みの日に友だちと遊ぶ約束をしていても,なかなか遊ぶことができずに「何で友だちは自由に遊べるのに,自分だけ遊べないんだろう」と心の中で反発したり,「今日ぐらいは遊んで帰っても大丈夫だろう」と家の手伝いを後回しにしたこともありました。
 しかし,社会に出て仕事をするようになると,小学校や中学校時代「学校から帰ったら牛の世話をしておくように」等と家族の一員として仕事を任されたこと,役割を任されたことが今の自分の生活を支えていることに気付かされ,役割を与えてくれた両親に感謝したものです。
 新学期が始まって約2カ月が過ぎようとしていますが,遊びに夢中になるあまりに清掃活動に遅れたり,自分に任された役割を友だちに任せたりしている人がいると聞きます。
 清掃活動は,学級の一員として責任をはたし,友達と力を合わせて,みんなで共有する場所を清掃する活動を通して奉仕の心と責任感を育てることをねらいとする学習活動の1つです。
 「若い時の難儀は買うてでもせい」という言葉は,若い時にする苦労は必ず貴重な経験となって将来役立つから,自分から率先してするようにと教えてくれているのです。
 週3回,1日10分間の活動が,君たちの心の状態と学校の姿を表しています。全校生徒が時間一杯清掃活動に取組む姿を心から期待しています。