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新しい五千円札の顔「津田梅子」

令和3年6月21日(月)
新しい五千円札の顔「津田(つだ)梅子(うめこ)」
 2024年に一新される五千円札の「顔」となるのは,津田梅子さんです。皆さんはどのような業績(ぎょうせき)を残した人なのか知っていますか。
 津田さんは,今から約100年前の教育者で,女子教育の発展に力を尽くした人です。日本初の女子留学生として6歳から11年間,アメリカで教育を受けた津田さんは,女性のための新しい学校を日本につくりたいという夢をもつようになります。津田さんは,社会に出て活躍する女性を育てる教育の実現を目指したのです。そんな津田さんの業績(ぎょうせき)の中から,二つのことを紹介します。
 一つは,「女子(じょし)英学(えいがく)塾(じゅく)」を設立したことです。津田さんは,24歳で再びアメリカに渡り,大学で学びます。そして1900年,35歳の時に,日本で学校を設立するという長年の夢を実現しました。これが女子英学塾で,今の大学と同じような勉強をする学校です。当時の日本には,女性の通えるこのような学校がほとんどありませんでした。
 もう一つの業績は,この学校で女性の英語教師を育成したことです。女子英学塾では,学生が英語教師の資格を取ることを目的に掲げ(かかげ)ていました。津田さんは,授業の中で,よく学生たちと英語で議論を交わしました。学生がどんな意見を言っても批判することはありませんでしたが,はっきりと自分の意見を言わないときは厳しく指導をしました。そして開校から3年後,第1回卒業生の半数以上が,女性で初めての英語教師の資格試験の合格者となりました。このように,津田さんは,社会に出て活躍する女性を世の中に送り出したのです。
 津田さんは,信念をもって夢をなし遂げ,新たな道を切り開いた人だと思います。津田さんの,誰もが社会で活躍する可能性を広げた業績は,素晴らしいことで,この業績が新しいお札の「顔」となることにつながったのだと思います。