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『日々是好日(にちにちこれこうじつ)』

令和2年10月5日(月)
日々是好日(にちにちこれこうじつ)
日々是好日(にちにちこれこうじつ)とは,中国唐時代の雲門文偃(うんもん ぶんえん)禅師(ぜんじ)のことばです。ある日,禅師(ぜんじ)は弟子に「5日前のことはさておき,これから15日以降の心境を一言で述べなさい」と尋ねたそうです。しかし,弟子達はすぐには返答できませんでした。そこで,禅師(ぜんじ)が発したのが「日々是好日(にちにちこれこうじつ)」ということばでした。
この語をそのとおりに解釈すれば,毎日が平穏(へいおん)で何事もない,という意味です。しかし,禅的に解釈するとそうではなく,禅師は自ら15日間という期間を示しながらも,今即刻の返答を求めたのです。
命あるもの,明日という日が来るとは限りません。この一瞬一瞬を大切にせよ,ということを教え諭したのが「日々是好日(にちにちこれこうじつ)」だそうです。
毎日災いごとも何事もなく,穏やかな日々を送るだけが「日々是好日」ではありません。私のような凡人は,今日も一日よい日で無事で過ごせることを願うのみなのですが,現実は良いことや悪いことの繰り返しです。季節には四季があります。色とりどりの花が咲く春もあれば,毎日猛暑日のような厳しい夏もあります。コロナウィルスの猛威もあります。連日のように様々な問題が起き,頭を抱えるようなことが起きるかも知れません。
しかし,どんな風雨が吹き荒ぼうと,日々に起きる好悪の出来事があっても,今日のこの一日は二度とないかけがえのない日だと思います。この一日を全身全霊で生きることこそ,「日々是好日」となり得ると思うのです。
ただ何も考えず,そして待っているだけでは好日にはなりません。主体的に明日を作り充実した良き日にしていくために,日々計画を立て準備するからこそ好日になるということを理解しつつ,かけがえのない学校生活を送っていきましょう。