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『「メリケン」とは?』

令和2年7月17日(金)
「メリケン」とは?
 皆さんは,「メリケン」という言葉を聞いたことがありますか。港町である神戸には「メリケン波止場」があります。淡谷(あわや)のり子さんの「別れのブルース」に出てきますし,鳥羽(とば)一郎さんの歌にも,ずばり「メリケン波止場」という曲があります。
 この「メリケン波止場」がつくられたのは明治元年です。しかし,それ以前の幕末の頃には神戸は開港されており,近くにアメリカ大使館があったのです。そこに住んでいたのが「アメリカン」でした。
 その「アメリカン」から「ア」がとれてメリケン波止場といわれるようになったと言われています。
 志布志中学校の敷地内にもメリケンがいます。厄介者(やっかいもの)のメリケントキンソウです。メリケントキンソウは南アメリカ原産の外来生物で,緑地や運動場の芝生,家庭の庭などの明るい場所に生育しています。春から初夏にかけて花が咲き,カブトガニのような形をした種子をつけます。種子の先端には硬く鋭い2mm程度のトゲがあるため,人やペットなどが怪我をする恐れがあります。また,トゲのある種子を踏むと靴の裏に刺さり,別の場所に運ばれ生息域を広げることがあります。また,手で抜くとトゲが刺さりけがをする可能性がありますので,生徒の皆さんは草取り釜などを使って根からとり,敷地外に捨ててください。決して素手では抜かないように気をつけてください。
 また,「メリケン粉」といわれているものは小麦粉です。小麦はアメリカから輸入されていたので,アメリカ産の粉ということで「メリケン粉」と呼ばれるようになりました。
 ちなみに,アメリカ(America)合衆国のことを,漢字で米国(米の国)と書きますが,その理由もメリケンです。アメリカンを外国人が発音すると,昔の日本人には「メリケン」に聞こえていたようです。それに漢字を当てはめると米(こめ)の米(め),利益の利,堅(かた)いの堅(けん)で「米利堅」となりました。それでアメリカ合衆国を米国(べいこく:こめのくに)と表すようになったということです。