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 今日は,3年生に清水英雄さんの「ありがとう」という詩を贈ります。
『つらいことがおこると 感謝するんです
 これでまた強くなれると ありがとう
 悲しいことがおこると 感謝するんです
 これで人の悲しみがよくわかると ありがとう
 ピンチになると 感謝するんです
 これでもっと逞しくなれると ありがとう
 つらいことも 悲しいことも ピンチものりこえて
 生きることが人生だと 言い聞かせるのです 自分自身に
 そうすると ふっと楽になって 楽しくなって
 人生が とても光輝いてくるんです
 ピンチはチャンスだ 人生はドラマだ
 人生が とてもすてきに すばらしく
 よりいっそう光り輝きだすんです
 ますます光り輝く人生を ありがとうの心と共に』
 3年生は,今日卒業の日を迎え,明日から真の意味の「自立」という大きな一歩を踏み出すことになります。
 以前,『思い出は過去,約束は未来』という言葉を紹介しました。君たち一人ひとり中学校生活への思いは「楽しかった」「つらかった」等々異なると思いますが,過ぎ去った日々は過去でしかありません。大切なのは,『未来』です。君たちが,自分を信じて,前向きに自分の人生を切り開いていく事を心から願っています。

 今から9年前,3年生が小学1年生の時の3月11日の14時46分に東日本大震災が発生しました。地震の規模はマグニチュード9.0で,日本における観測史上最大の地震で,地震発生後約30分後には場所によっては最大40mを超える巨大な津波が,東北地方と関東地方の太平洋沿岸部を襲い,壊滅的な被害を与えました。
 この地震による津波が発生した時間帯は,小中学生の下校時間と重なり,津波を映し出すの映像に大きな衝撃を受けながら,「海や川に近づかないように」という指導をしたことを今でも忘れられません。
 私たちが住む志布志市は,南海トラフ地震が発生した場合,地震による被害と津波による被害が発生することが予想されています。
 本日,様々なテレビ番組で東日本大震災と関連付けて地震や津波等が発生した場合の避難の仕方等について報道されると思います。ぜひ,今日は,地震等の自然災害を身近な問題と捉えて,災害が発生した場合,身近な避難場所はどこなのか,最も最短な避難方法は何なのか,家族でどのように避難したらよいか,災害で情報機器が使えなくなった場合の連絡方法はどうするのかなど話し合う時間を作ってください。
 また,南海トラフ地震が発生した場合,志布志中は避難所となる事が想定されます。その時,自分が地域住民の一人として,ボランティアの一人として被災者の方々に何ができるか考える機会にしてください。

 スマホ,タブレット,PC,ゲーム機,音楽プレーヤー等々,君たちはたくさんのネット接続機器に囲まれて生活しています。逆に今,ネット接続機器と付き合わない生活は考えられないと思います。
 特に,これから君たちは,長い人生の中でネットから得られる情報との上手な付き合い方を身に付けることで,健康で安全な生活やコミュニケーション能力を身に付ける事になるのだと思います。
 そして,今,君たちの身の回りには,様々な情報が溢れていますが,その情報は,事実だけが伝えられているのではなく,送り手にとって都合の良い事だけが伝えられ,伝えたくない事は伝えられていないという事が多いのです。この事は,君たちが頻繁に使うライン等SNS上でも同じことが言えると思います。
 ライン等SNS上に上げられる情報は,ほとんどが短い単語や造語で綴られ,送り手が伝えたい事の半分も伝わらないケースや全く違った事として伝わるケースがよくあるものです。そして,その事が人間関係のトラブルとして発展し,大切な友人までも失うことになってしまう事もあるのです。
  新型コロナウイルス感染症予防のために臨時休業になって1週間,なかなか外出もできずに友だちとの会話が減り,ライン等SNS上のコミュニケーションだけになっている人も多いと思いますが,こういう時だからこそ,『手紙』というコミュニケーションツールを活用して,少し長めの「文章」を書いてみてはどうですか。
 もしかしたら,今まで気づけなかった自分や友だちの新しい一面を発見できるかもしれませんよ。