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 今日は,君たちに質問をします。君たちは,どんなときに努力をしていますか。努力してその結果が出てうれしかったり,喜んだりしたことがありますか。その反対に,努力したけれど,結果があまりよくなくて悔しかったり,悲しかったりした経験がありませんか。
 そこで今日は,ドイツの詩人であり作家でもあるゲーテの「星のごとく急がず,しかも休まず」という言葉を紹介したいと思います。 この言葉は,夜空の多くの星は宇宙での大きなリズムの中で,ゆっくりと,しかも休むことなく運行しているという意味です。人間も急いだり,休んだりすることなく,こつこつと努力することが大切だと言っているのです。
 今,君たちは学級活動の時間を使って,テストの目標を設定するとともに学期末テストへ向けての学習計画を立て,テスト勉強に取り組み始めたところだと思いますが,だらだらと長い時間机に向かっても効果はありません。
 以前も何回か提案しましたが,学校で生活するリズムと同じように,平日だったら1教科50分,そして10分程度の休憩を入れて2教科から3教科,土曜日と日曜日などの休日は,1教科50分,そして10分程度の休憩を入れて5教科計画的に学習に取組めば,少なくとも同じ教科を2回,頑張れば3回勉強することができます。
 君たちが諦めなければ,可能性は無限大です。「星のごとく急がず,しかも休まず」という言葉を胸に君たちが計画的に学習に取り組んでくれることを心から期待しています。

 今年は例年よりも季節の移り変わりが早く,5月の下旬に梅雨入りし,今,街角の至る所で紫陽花が雨に打たれながらも鮮やかな色の花を楽しませてくれています。
 そして,やがて紫陽花の季節も終わり,夏の花の向日葵や朝顔の季節を迎える事となります。
 では,夏の代表的な花の一つである朝顔は,朝方に花が咲くので「朝顔」と言われていますが,なぜ,朝,花を咲かすのでしょうか。私たちは朝顔は,朝の光を浴びて花が開くと考えがちですが,ある研究者のたゆまなぬ観察と実験の結果,朝顔の花が開くためには,朝日だけでは不十分であるということが分かったのだそうです。24時間,光を当てっぱなしにしていた朝顔の蕾は,ついに開きませんでした。
 つまり,朝顔の蕾は,朝の光だけで開くのではなく,朝日が上がる前の夜の時間の冷たさと闇の深さが必要なのだそうです。
 朝顔が花を咲かせる仕組みは,一流のスポーツ選手が人の見ていない所で人の数倍の努力を行った結果,観客の前でスポットライトや歓声を浴びるという事とよく似ていると思いませんか。
 良く語られる逸話の中でイチロー選手は,走攻守全ての面で優れた選手として脚光を浴びている選手ですが,その素晴らしい結果を残すために「試合前,誰よりも早く試合会場に入り,入念なストレッチングを行い,そして,試合が終わると誰よりも遅くまでロッカールームに残り,試合で使ったグラブやスパイク,バットの手入れを黙々と行っている」と言われています。
 来週6月20日から始まる期末テストまであと約1週間,全ての人に平等に与えられた時間を有効に使って,目標達成のために最大限に力を発揮できるように頑張ってください。