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どうせ生きているからには,苦しいのはあたり前だと思え

令和3年11月5日(金)
どうせ生きているからには,苦しいのはあたり前だと思え
「羅生門(らしょうもん)」や「蜘蛛(くも)の糸」などの作家である芥川(あくたがわ)龍之介(りゅうのすけ)の名言のひとつに,「どうせ生きているからには,苦しいのはあたり前だと思え」があります。生きている間には苦しい出来事や辛い出来事,悲しい出来事など壁にぶつかることはいくらでもありますし,こういった出来事から避けながら生きていくのは不可能に近いです。
このことばは,壁にぶつかるのは仕方ないことであり,それをどうやって乗り越えていくか考えることが大切であることを説いているのです。
さて,生きるという字に苦しみと書く「生苦(しょうく)」という言葉があります。生(しょう)苦(く)というのは,【生きていく苦しみ】とも読めます。子どものうちは勉強しなくてはならないし,世間に出れば仕事のために毎日のほとんどの時間を使わなければなりません。生きることは確かに大変です。ですから,生きることが楽だという人はいないと思います。いろんな道具や社会の発展によって便利な世の中にはなっていますが,それでも生きることは大変です。しかし,これらは全て生きるためには必要なことです。生きているのですから,その苦しみは当たり前のことなのです。