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「自灯明(じとうみょう)法灯明(ほうとうみょう)」

令和3年3月17日(水)
「自灯明(じとうみょう)法灯明(ほうとうみょう)」
 お釈迦様(おしゃかさま)が亡くなる際に弟子たちの行く末(すえ)を心配して,遺言として「自灯明(じとうみょう),法灯(ほうとう)明(みょう)(じとうみょう,ほうとうみょう)」という言葉を残したことをご存知ですか。「自灯明(じとうみょう)」とは「自らを拠り所にして生きなさい」という意味です。
 80歳のお釈迦様(おしゃかさま)が今まさに亡くなろうとしているときに,弟子のアーナンダが
 「お釈迦様(おしゃかさま)が亡くなってしまったら,その後,私はどうすればいいんでしょうか。何を拠り所(よりどころ)にすればいいんでしょうか!?」とお釈迦様(おしゃかさま)に尋ねました。それに対し,お釈迦様(おしゃかさま)は「自灯明(じとうみょう)」とおっしゃったのです。
 「自灯明(じとうみょう)」とは,自分自身を信じて生きることです。自分を信じて自分の価値観や考えを基に,他人の意見には左右されずに,自分を拠り所として生きるということです。
 お釈迦様が3千年も前に説かれて,今も色あせない『自灯明(じとうみょう)』に沿って生きることが,混迷する現代社会を生き抜く知恵であると思います。人に左右されるのではなく,自分を信じて自分の信念や考えに基づいて生きていくことが未来を切り開く生き方かも知れません。「法灯(ほうとう)明(みょう)」については,また後日お話しします。
 お釈迦様(おしゃかさま)は,『自灯明(じとうみょう)』ということばで,自分自身を頼りに生きることだと説いたのではないでしょうか。