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『単刀直入(たんとうちょくにゅう)』

令和2年12月16日(水)
単刀直入(たんとうちょくにゅう)
 「単刀直入」の意味は,すぐに重要なことに入ること。前置きを省きすぐ本題に入る。です。結論に至った経緯や理由・自分の考えなどを前置きとして述べるのではなく,すぐに要件や結論など本題を話すことを表す言葉です。
 「単刀直入」の由来は,中国の宋の時代の書物「景得伝灯録(けいとくでんとうろく)」に記されています。「単刀」は「一(単)振りの刀」,「直入」は「直接入っていく」をそれぞれ意味します。本来「単刀直入」は,「一振りの刀を持って一人敵の中に突入する」との意味合いを持つ言葉でした。
 話を本題からはじめる場合には,「単刀直入」であると相手に先に伝えておくことが,円滑なコミュニケーションにつながります。また,相手の話で本題のみを聞きたいときにも「単刀直入に言ってください」と最初に伝えておくことで,相手からスムーズに本題を聞き出すことできます。
 目上の人や外部の人に「単刀直入」の言葉を使う場合は,敬語をあわせて使います。「不躾(ぶしつけ)ながら」や「恐れ入りますが」などをあわせて使うことで,前置き抜きで結論に入ることの違和感や,話す内容によっては無礼と感じることを和らげる役割を果たします。
 「単刀直入」を使った会話文としては,
 「単刀直入に申し上げてもよろしいでしょうか」や
 「単刀直入に申し上げると家庭学習の充実のためには多くの障害があると思います」や
 「不躾(ぶしつけ)ながら単刀直入にお伺いしますが,2学期末テストの採点の判断はどのような基準でございましたでしょうか」,「問題が発生した状況と原因は十分理解しておりますので,単刀直入に結論だけお話ください」などがあります。
 「単刀直入」の「単刀(一振りの刀)を「短刀(短い刀)」と書くのは誤りです。「単刀」の「単」は「一(単)振り」を表しているため,「短(みじかい)」の漢字を使うと言葉の意味が異なります。志布志中学校の生徒の皆さんに単刀直入に申し上げると「努力なくして成果無し」です。努力は裏切りません。頑張ってください。