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『「ありがとう」を一日10回言う』

令和2年9月24日(木)
「ありがとう」を一日10回言う
昭和女子大学 板東眞里子 学長 
 「サンキュー」「シェシェ」「グラシアス」
 言葉の分からない外国に行くときでも,一つだけ必ず覚えておきたいのが「ありがとう」にあたる言葉です。「ありがとう」という言葉が言えるだけで,外国で会った見知らぬ人にも,心を開いてもらうことができます。
 外国だけでなく,もちろん日本でも,「ありがとうございます」と,言うべき時に自然と言えるのはとてもエレガントです。たとえば,エレベーターに乗ろうとしたとき,先にゆずってもらったり,電車で席をつめてもらったりしたら,知らん顔をするのではなく,「ありがとうございます」と言いましょう。着ている洋服を褒められたりしたときも,謙遜するよりも,さりげなく「ありがとう」と答えましょう。
 自分がしたことを褒められたときも「ありがとうございます」と素直に感謝します。一人ではなく,チームが頑張ったことについて褒められた場合は「ありがとう」の後,「みんなで頑張ったんです」「みんなのおかげです」と付け加えます。
 友人や仲間に何かを手伝ってもらったりしたら,もちろん,心を込めて「ありがとう」とお礼を言います。お店の人にも,お金を払っているのだから,親切にしてもらって当然という態度ではなく,「ありがとう」と丁寧に言いましょう。
普段の生活で「ありがとうございます」と言う言葉をあまり使わない人が多いのは,残念なことです。
 人からサービスされたときや親切にされたとき,「すみません」という言葉を,「ありがとうございます」の代わりに使う人もよくいますが,感謝の気持ちを表すには,やはり「ありがとうございます」の方がふさわしく,自然だと思います。
「ありがとう」という言葉は,誰にとっても,言われると気持ちのよい言葉です。それだけでなく,口にした自分自身も幸せな気持ちになります。みんなを心地よくしてくれる「魔法の言葉」なのです。
 一日10回,必ず声に出して「ありがとう」と言う習慣をつけると,あなたの周りに必ずいいことが起こり,友だちの輪も広がります。