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『土用(どよう)の丑(うし)の日』

令和2年7月21日(火)
「土用(どよう)の丑(うし)の日」
 今日は,「土用の丑の日」です。日本で,ウナギの養殖である養鰻(ようまん)生産量が最も多い都道府県を知っていますか。それは,鹿児島県です。日本国内で流通する国産養殖ウナギの約4割は,鹿児島県産です。さて,鹿児島県の中で養鰻生産量が最も多い市町村はどこでしょうか。(時間をおく)そうです。我が志布志市です。志布志市は県内生産量NO.1を誇ります。
 志布志で生産されたウナギは,シラス台地で長年にわたりろ過された地下水を利用し大切に育て上げており,市場では「極上」と言われています。志布志のウナギは全国に多くのファンをもちます。
 うなぎの調理で最も多いのは蒲焼きです。しかし,うなぎの蒲焼の調理技術は「串打ち三年,割き(さき)八年,焼き一生」と言われるように,最適な焼きは難しく,この技量は長い期間の修業によってようやく得られるものです。それだけ蒲焼き(かばやき)の美味しさは職人の技量に左右されるのです。
 それほど重要な焼きですが,関東と関西ではうなぎの焼き方に違いがあります。
 関東など東の焼き方は白焼きにしたのち一度蒸して,さらに焼いていきます。一方,西の焼き方は蒸さずにそのまま焼き上げます。
 ウナギを食する歴史は古く,新石器時代頃の遺跡からウナギの骨発見されたことから,古くからからウナギが食べられていたことがわかっています。713年に書かれた『風土記』や759年に書かれた『万葉集』に記載されています。『万葉集』には,大伴家持(おおとものやかもち)によるウナギの和歌が2首が収められています。当時から夏痩せ対策にウナギを食べていたようです。
 ウナギの蒲焼が誕生したのは,江戸時代になってからです。醤油・みりん・酒・砂糖などの甘み調味料の普及と同時に,生きたウナギをさばく技術がなければ完成しなかったと言われています。鈴木亮平が西郷隆盛役を演じた大河ドラマ「西郷(せご)どん」にも,何度もウナギ取りの場面が出てきました。
 今日給食で出されたウナギを味わって食べましょう。そして,先日の大雨で被害を受けましたが,ウナギ生産量日本一の我が志布志のことを理解し,郷土志布志に誇りを持ちましょう。