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『会津藩什(じゅう)の掟(おきて)』

  令和2年4月30日(木) 
 「ならぬことは,ならぬものです」
  ~ 会津藩什(じゅう)の掟(おきて) ~
 会津(福島県)では,この言葉をよく聞きます。これは会津藩士たちが子供のころに教えられていた「什の掟」の最後の一文です。什の掟は,大河ドラマ「八重の桜」でも紹介された教訓集です。
 現在でもこの什の掟をもとにした「あいづっこ宣言」というものがあり,会津若松市内の子供たちは,皆すらすらと暗唱することができるそうです。会津藩士の子供たちは,地区ごとに「什」というグループが定められており,6歳から9歳まではこの「什」に属しており,基本的に遊びも勉強も,この「什」のグループで一緒に行います。「什の掟」とは什の中のルールで,毎日最年長である什長がこれを唱和し,メンバーがきちんと守れているかどうか,確認しています。現代では,おかしいと思えるような内容もありますが,薩摩藩の郷中教育の教えにも似ている気もしますので紹介します。
什の掟は,下の七つです。
一.年長者の言うことに背いてはなりませぬ
二.年長者には御辞儀(おじぎ)をしなければなりませぬ
三.虚言をいふ事はなりませぬ
四.卑怯(ひきょう)な振舞をしてはなりませぬ
五.弱い者をいぢめてはなりませぬ
六.戸外で物を食べてはなりませぬ
七.戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ