Skip to content

平成30年7月11日(水)

 君にとって時間の価値はどのくらいですか。人は,無限に時間があると錯覚してしまうものです。しかし,人に与えられた時間には限りがあり,使える時間は少しずつ少なくなっているのです。
 以前,自分の一生を1日24時間に置き換えた『人生時計』の話の中で,15歳の3年生は「夜明け前の5時」を,14歳の2年生は4時40分を,13歳の1年生は4時20分を生きていることになると話をしました。私の場合は,19時20分を生きていることになり,24時までに残された時間は,君たちよりもはるかに短いのです。
 「時間は平等に与えられている。」と言われていますが,次のように人によって時間の価値や重みは違うと思います。例え話として「1年の価値を知りたければ,留年した学生に聞きなさい。」「1週間の価値を知りたければ,週刊誌の編集者に聞きなさい。」「1分の価値を知りたければ,電車に乗り遅れた人に聞きなさい。」「千分の1秒の価値を知りたければ,オリンピックで銀メダルに終った人に聞きなさい」と言われ,時間の重みは人によってそれぞれ差があるのです。
 時間に遅れる人にとって時間の価値はそれほど大きくないのかもしれませんが,待つ人の時間の重みは,遅れる人の数十倍,いや数百倍もの重みがあります。毎日,生徒玄関で君たちの登校を待っている人がいます。気付いていますか。待っている人の思いを。
 時間は、守って損することはありません。しかし,守らなくて損することはあります。数分の遅れも,繰り返せば大きな損を生みだします。いつも遅れる人は,信用という掛け替えのない大切なものを失うことになります。
 時間を大切にすることは,自分に与えられた時間,つまり命を大切にすることだと思います。朝,君たち全員で5分という時間を生み出せれば,「8時5分までに生徒玄関通過,8時10分までに着席」を100%達成できると思います。期待しています。