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『「していいこと」と「してはいけないこと」』

令和2年6月5日(金)
「していいこと」と「してはいけないこと」
昭和女子大学 学長 板東眞里子 
迷惑をかけなければ何をしてもいいと考えている人がいますが,これは大間違いです。
注意してほしいのは,「悪いこと」と「迷惑をかけること」を混同しないことです。「人に迷惑をかけることはしてはいけない」と教えられた人が多いと思います。そのため,「人に迷惑をかけなければ何をしてもいい」と思っている人もいるのではないでしょうか。例えば,未成年のタバコや,売春など「別に人に迷惑をかけるわけではないから私の勝手でしょ」などという人がいます。
それは間違いです。誰も見ていなくても,直接迷惑をかけなくても,悪いことをしてはいけないのです。
約束を守らない,嘘をつく,いじめる,責任を取らないなどは,誰かが見ていても見ていなくても,相手が許しても許さなくても「悪いこと」です。インターネットの匿名のサイトに友だちの悪口を書き込むのは,バレなくても「悪いこと」です。
周囲の人に迷惑をかけるかどうかも,もちろん社会生活をしていくマナーとして大事な基準ですが,それだけでなく,善・悪という基準があることを忘れないでください。
他人がどう思うかではなく,人間としてしてはいけないことは何かを,しっかり判断するようにしましょう。