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自然界の網の目~田んぼの中での食物連鎖の学習

 田んぼの中や周りで,生きものは,ある生きものが別の生きものを食べて,それをまた別の生きものが食べて・・・というように,お互いにつながりをもっています。実際に生きもののつながりを感じてもらうために,ひもでつながる活動を行いました。「誰か田んぼで見られる生きも物の名前を教えてください」「トンボ!」「じゃあ,トンボを食べる生きものを知っていますか?」「カラス」と,出てきた生きものの名前をB7の札に書き,それぞれ体育服に貼っていきました。同時に,ひもを人差し指にひっかけていきました。どんどん生きものがつながっていき,「小さな変な生きもの」が出たところでみんながつながりました。こうしてみると,生きもの同士が網のようにつながっていることが深く分かりました。

「みんながつながったように,つながったように,田んぼの周りの生きものはこうやってつながっているんだよ。それでは、あるとき農薬がまかれました。農薬がまかれると生きていけない、すごく困る生きものの人は、今指にひっかけているひもをチョンチョンと引っ張ってみてください。」すると,何人かがひもを引っ張り,それにつられて他の何人かの指がグッと引っ張られました。「今強く引っ張ったのは誰かな?」と問いながら、農薬を散布されたときの生きもの影響を確認していきました。それから、みんながピーンと張った状態で、一人がひもを外すと、全員のバランスが悪くなることを体験しました。一種類でも生きものがいなくなると,自然界のバランスが崩れることがよく分かりました。

 この後、学習田で、「小さな変ないきもの」を捜しました。稲の葉っぱを揺すると,葉っぱの裏に付いていた「小さな白い生きもの」が黒い画用紙に落ちてきました。

 森山小学習田(合鴨田んぼ)と,近くの農薬散布した田んぼで比較したところ,多くの児童が合鴨田んぼの方がたくさんいたという結果でした。こうして,抽象的な食物連鎖の理解を,体験活動通して具体的に学ぶことができました。