警察官は、採用されてから一定期間、警察学校に通います。
消防士は、採用されてから一定期間、消防学校に通います。
では、小学校の教師は?
採用されると、4月1日からすぐに、即戦力としての仕事が求められます。 しかも、授業だけではありません。ほぼ例外なく、担任業務も同時に担います。
たしかに、教師になる人は全員、小学校に6年間通っています。学校がどんな場所かは、身をもって知っています。教員免許を取得する過程で、教育実習も経験しています。
それでも、正直に言わせていただくと
「4月1日からプロとしての仕事ができるか?」
その問いに対する答えは、 「よほど突出した能力をもともと兼ね備えた人でなければ、それは正直、困難です」 というものになります。
もちろん、新任の先生方は懸命に成長し続けています。
しかしその「成長の途中」にあっても、子どもたちにとっては、その先生が担任であり、一人の教師です。プロとしての責任は、初日から等しくかかってきます。
みなさんもご承知のように、教師は「総合職」です。学力はもちろん、人格、コミュニケーション力、危機対応力、保護者との関係構築力……挙げ始めればきりがないほど、多様な能力が求められます。
「プロの技量に達するには、真摯な1万時間の努力が必要」と言われます。授業の質一つをとっても、磨き続けて10年という言葉があるくらいです。
だからこそ、私は思うのです。
新任の先生が教壇に立つその日から、学校全体で支える仕組みが必要だと。そして、地域のみなさまにも、その現実をご理解いただけたら、どれほど心強いことかと。
校長 大山