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校長室より 【4月号】

エピソード1
「父のこと」 ~親の背中を見て育つ~  

    校長 若松 剛志

 父は職人気質。昭和の人です。30数年前のことです。父が若い頃,弟子入りしていた石材店の師匠が鹿児島市電の電停の敷石の工事を請け負いました。工期に間に合わないということで父にヘルプの要請がきました。
 父は,田舎から職人さんを連れて2か月間,鹿児島市の旅館に泊まり込んで仕事をしていました。教職に就いたばかりの私は,2月の雪の降る日に,母と仕事の様子を見に行ったことを憶えています。高見馬場電停でした。黙々と頑張っていました。
 後で母から聞きました。「父ちゃんはね。お金を一切もらわなかったんだよ。旅館代も職人さんの給料もだよ。恩返しができたと言っていたよ。」
 家業を継がなかった私ですが,父を自慢に思ったことを覚えています。

 皆さん,子どもに誇れる大人を目指していきましょう。
  「原田」を誇れる子どもを育てていけるよう学校も努力していきます。