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校長室より 【6月号】

エピソード3
「母のこと」
~親を大切に思う心を育てたい~
                                              校長 若松 剛志

 親とは本当にありがたいものです。私の母などは,つい数年前まで,私の妻には隠れて「お金はあるの?」と,私に小遣いを渡そうとします。あべこべです。いい大人になった長男なのに母にとっては,いつまでも心配な心配な大切な我が子なのでしょう。

 私が若い頃には,「なすびの花と親の意見に無駄はない」などと,お節介をしてきたものです。私が大好きなので,自分で育てたスイカを宅急便でわざわざ送ってくるぐらいです。買った方が宅急便代より安いのに。母が作る角巻き(つのまき)(坊津地域では唐人巻きと呼ぶようです)も大好物で毎年毎年楽しみにしていました。

 母は,ウミガメの卵が大好きでした。今は食べることはもちろんできません。ウミガメが産卵したら,砂浜にパワーショベルが通ったような跡が残るので,すぐに分かります。子どもの頃は,すぐに掘りに行って,1個5円ほどで近所の人にも売って小遣い稼ぎをしたものです。母は,ゆで卵にしたり,生ですすって食べていたようです。(鹿児島県ウミガメ保護条例は昭和63年制定ですから,昭和40年代はまだ採ってもよかったのです。今は,罰せられます。)
 
 親って本当にありがたい。
 生まれ変わっても,母と父の子どもに産まれたいと思える原田の子どもたちを育てたいと思っています。