Skip to content

原田の風【2月】 ~校長室より~

               ~ 半成人式 ~
                              校長 知念 義光 
 2月も後半を迎えました。先日は,久しぶりの寒波で驚きました。今年は寒い冬でしたが,少しずつ春の気配を感じるようにもなりました。あちこちで梅や桃の花が見られるようになってきました。早く,春が訪れるといいですね。
 さて,先日,本校で「半成人式」が行われました。本年度,10歳になった4年生が対象です。昔はありませんでしたが,いつの頃からか「半成人式」を行う学校が増えてきました。
 成人の半分の10歳だから,「半成人」となったと思われますが,私は数字のことだけではないような気がしています。10歳という年頃は,いろいろな転換期だと言われています。「『つ』のつくうちは神の子」という言葉があるそうです。「ひとつ」「ふたつ」というふうに,年齢に「つ」がつくうち,つまり「ここのつ」までは,別の生き物であり,神さまが育ててくれるのだから,大人があまり介入するなという意味だそうです。幼児期や小学校下学年の頃は,たくさんのもめごとを通して,それらを乗り越えて,いろいろな経験の土台を築いていくのです。また,何回同じことで叱っても,繰り返すのがこの時期の子どもたちの特徴です。ところが,10歳を境にして,体は第二次性徴を迎え,心は思春期への入り口になるのです。人として大きく変わっていく時期なのです。このように考えると,「半成人式」は,理にかなった式であると思います。
 本校の「半成人式」は,とても感動的でした。3年生が進行や裏方を務め,保護者の方々をお招きし,今までの自分を振り返ったり,保護者に感謝の言葉を述べたりしました。保護者に感謝の言葉を述べるときには,感極まって泣いてしまう子がほとんどでした。保護者の方も涙ぐんだり,お子さんと抱き合ったりして,とても感動されていました。これから,思春期まっただ中に進んでいく子どもたちの心の中に,あたたかい出来事として残ればいいなあと感じることでした。
 この半成人式の様子は,南日本新聞に掲載される予定です。楽しみにしていてください。
 後一月で本年度も終わり,卒業式を迎えることになりますが,昨年同様,規模を縮小して短時間で実施します。そのため,地域の来賓の方々をご招待することができません。心苦しいですが,ご理解をお願いいたします。