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令和4年2月7日(月)
「他人の人生を生きてはいけません」
 「あなたの時間は限られている。だから他人の人生を生きたりして,無駄に過ごしてはいけない」というのは,iPhoneで有名なアップル創業者のスティーブ・ジョブズの言葉です。
 皆さんは他人に影響されることなく,胸を張って「自分の人生を生きている」と言えますか?
 では,なぜ,他人の人生を生きてはいけないのでしょう。それは,他人に気を使い,言われるがままに動き,影響を受けすぎてしまうと,あなたが本当になりたい自分になれなくなる可能性が高いからです。
 冷静に考えてください。他人に言われる通りの人生で得をするのは誰ですか?間違いなくあなたではありません。あなた自身を幸せになるためにも,あなたは自分の人生を生きる必要があります。
 あなたの人生の主役はあなたです。他人のことばかり考えて生きるのは,他人の人生を生きている証拠です。あなたの人生は,あなたの気持ちの持ち方で大きく変わります。
 他人の人生ではなく,自分の人生を生きるためにはどうすれば良いのでしょう。それは,まず,他人に気を遣いすぎないことです。他人に気を遣い過ぎれば,自分の思いや考えを犠牲にしてまで,気を遣うことに意識が向いてしまいます。これは,まさに他人の人生を生きてしまっている状態です。気を遣うことは素晴らしいことだとは思います。しかし,そればかりに意識が向きすぎている時は注意が必要です。
 次に,他人の期待に応えようとし過ぎないことです。他人の期待に応えようとするのはサービス精神があり良いことですが,これもいき過ぎてしまうと,他人の人生を生きることにつながります。
 最後に,もう一度じっくり自分の人生を見つめ直すことです。自分のなりたい人,やりたいことはどういうものか?一度じっくり自分のこれからの人生について見つめ直す必要があります。他人の人生を生きてしまう人は,自分がどうなりたいのかがはっきりしていません。自分の心の声をしっかりと聞いて,あなたのなりたい自分になるように強く意識してください。
 そして,他人の人生を生きるのはやめましょう。

令和4年2月4日(金)
人事(じんじ)を尽くして天命を待つ
中国の「読史管見(とくしかんけん)」という書物が出典の故事(こじ)成語(せいご)です。この本の中で胡寅(こいん)は,名臣(めいしん)の謝安(しゃあん)が淝水(ひすい)の戦いに勝った時の心境を「人事を尽くして天命に聴(まか)す」=「全てをやり切ったのだからあとは天命に任す(まかす)」と表現しています。
物事がうまくいくかどうかは,正直誰にも知りえないこと。「人事を尽くして天命を待つ」はそのような結果を気にするのではなく,ひたすら努力を尽くし,悔いのない心境(しんきょう)に達することを示しています。
松下幸之助は,次のように述べています。
「『人事を尽くして天命を待つ』ということばがある。まことに味わい深いことばである。私心(ししん)にとらわれることなく,人としてなしうるかぎりの力をつくして,そのうえで,静かに起こってくる事態を待つ。それは期待どおりのことであるかもしれないし,期待にそむくことであるかもしれない。しかしいずれにしても,それはわが力を越えたものであり,人事をつくしたかぎりにおいては,うろたえず,あわてず,心静かにその事態を迎えねばならない。そのなかからまた次の新しい道がひらけてくるであろう」
できうる限りの手を打ち,力を尽くしたのに,結局運次第というのではやりがいがない,頑張ったかいがないと思うかもしれません。しかし一方で,“ここまでよくやった”と自分自身を認めることができれば,“あとは野となれ山となれ,天の決めることだ”と気楽に構えられるようになります。天の定めることで自分には責任がないのですから,心軽やかに過ごせると言えるでしょう。もちろん,よきにつけ悪しき(あしき)につけ何らかの結果が出ればそれには適切に対処しなければなりません。しかし,それは事後のことです。いま気にかけることではないでしょう。真に人事を尽くして天命を待つ心境になれば,おおらかに心軽やかに歩んでいくことができるのではないでしょうか。

令和4年2月3日(木)
節分
 恵方(えほう)巻(まき)を食べたり,豆まきをする節分の日ですが,2月3日に固定されていると思っている方が多いのではないかと思います。しかし実際には2月3日に限ったことではなく,立春(りっしゅん)の前日が節分の日とされています。
 昨年,2021年は立春が2月3日になる関係で2月2日が節分の日でした。節分の日が2月2日になるのは,1897年以来124年ぶりなのですが,今後も2025年や2029年の節分が2月2日になり,2月2日が節分の日となる年も今後もあるようです。
 本来,節分とは季節の節目である「立春,立夏(りっか),立秋(りっしゅう),立冬(りっとう)の前日」のことで,年4回あります。旧暦では春から新しい年が始まるので,立春の前日の節分(2月3日頃)は,大晦日(おおみそか)に相当する大事な日でした。そこで,立春の前日の節分が重要視され,節分といえばこの日をさすようになりました。
 昔は,季節の分かれ目,特に年の分かれ目には邪気が入りやすいと考えられており,さまざまな邪気(じゃき)祓い(ばらい)行事が行われてきました。おなじみの豆まきも,新年を迎えるための邪気祓い行事として続いています。
 今日の節分を機会として,より良い節目にして次に向かって進みましょう。