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平成31年2月22日(金)『私の心は,あなたの心を映す鏡』

 もし,今『君にとって友だちって何ですか』と質問されたら何と答えますか。童話作家で詩人の工藤直子さんは,「友情というのは,まるで猫みたいだ。手に入れたいと追い掛け回すとするりと逃げていく。忘れていると,いつの間にかほっこり膝の上に座っていたりする。」と言われています。
 私たちは,「友だちは自分のことをどう思っているのかな,嫌われていないかなあ」等とふと心配してしまうものですが,工藤直子さんは,『友だちって何だろう』なんて深刻に考えずにゆったりと構えていることも時には必要だということを教えてくれているのだと思います。
 もう亡くなられた映画評論家の淀川長治さんは,「今までに嫌いな人に会ったことがない」と話されています。これは本当にすごい事だと思います。相手が自分のことをどう思おうと,出会った人の「良い所」を見つけ,みんなのことを好きになろうとしたと言われているのです。
 私たちにとって「友だち」を持つことは,生きていく上でとても大切なことです。友だちは,これから歩む人生の道々に出会うであろう困難を乗り越え,より充実した人生をつくるために必要なのものです。
 しかし,友だちは簡単にできるものではありません。学級や学年という集団で生活をしていれば,時には言い争いやケンカをすることもあるでしょう。しかし,相手を信頼してぶつかれば相手もまた信頼してくれるはずです。そのような日常どこにでもある事を繰り返していくことで「友人」と呼べる中間を創れるのではないでしょうか。
  「私の心は,あなたの心を映す鏡である」という言葉もあります。淀川長治さんが実践された『出会った人の「良い所」を見つけ,みんなのことを好きになる』。つまり,自分が相手を好きになる事で相手も自分の事を好きになってくれるのだと思います。ぜひ,挑戦してみてください。